2022年05月04日

都わすれ

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5月になりまた。
私どもでは、だいたい「立夏」の頃に茶室の設えを炉から風炉かえるように致しますが、最近ではきり良く 5月に入ったら第1回目のお稽古から風炉にしております。

本年の風炉の第1回目のお稽古は、サロン三五夜のプレミアム教室でありました。
プレミアム茶道は、毎月第一(日)、(火)、(金)となっておりますので、その様になる事が多いようです。

風炉の初めの頃、「初風炉」では、清々しい初夏の道具や、端午の節句に因んだ道具が多く見られます。
中でも、お軸は、「薫風自南来」が定番中の定番のようです。
「薫風自南来」の意味については、当ブログでもかなり以前ですがお話ししておりましたので、今日はそのお軸と共に、定番中の定番の茶花、「ミヤコワスレ」について簡単にお話ししたいと思います。
カタカナのミヤコワスレが正式な名前だと聞いております。(因みに、お花の名前は正式には漢字は当てず、カタカナ表記らしいですね)
漢字で当てると、「都わすれ」となります。

この花は、キク科の多年草でおよそ4月〜6月頃に咲く山野草であります。

茶花として茶人達の愛玩に叶ったのは、江戸時代からだそうです。

花そのもの歴史は古く、その名の由来は、鎌倉時代の順徳天皇に遡ります。

歴史で習った、「承久の乱」で大敗をきした順徳天皇(上皇)は、佐渡に流されます。
その時に、都への思いを忘れる為に歌を詠み、この花へ託したそうです。

いかにして 契りおきけむ 白菊を
みやこわすれと 名づくるも憂し
順徳天皇

時々、茶席で都わすれの花の話題がでたら、名前の由来を伊勢物語からだと言う方もおいでになりますが、
どうも、そちらよりも、順徳天皇の方の説が有力なようです。

花入は、俗に「海上り」と言われる花入で数百年前に海中に沈んだ貿易船から上がった物です。おそらく、鎌倉末期から室町時代に大陸から日本へ向けて積み込まれた陶磁器の一つであったと思います。
肌に付着しているフジツボが「海上り」を語っています。

敷いております板は、いかにも古美術のサロン三五夜さんらしく、朽ちた古寺の廃材の板であろうと思われます。
また、折を見て、古い板のお話しも出来れば。と思います。

お軸は、大徳寺弧篷庵の先住の小堀卓厳和尚の筆によります。
和尚は、大徳寺住持(大徳寺全体の住職のよう立場)第525世もお務めになられました。

明日、明後日は、大森教室の初風炉のお稽古があり今週は、土曜日まで休み無くお稽古が続きますが都わすれに負けないように頑張りたいと思います^_^!

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2022年04月29日

大型連休初日

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世間様では、大型連休(いわゆるゴールデンウィーク)が本日より始まりました。
企業によれば、今年は最大10連休のところもあるとか聞いております。

私のような「市中の山居」で茶の湯の世界でのみ生きている者はカレンダーはあまり関係の無い生活を送っております。
まさに、「山中無暦日」(さんちゅに れきじつ なし)であります。

自宅の大森教室やサロン三五夜の教室のお稽古が5月7日の土曜日までビッシリ詰まっております。

しかし連休初日の今日は、
かねてより楽しみにしておりました、三五夜教室の生徒さんのKさんのご自宅の茶室開きの茶事に呼ばれて行ってまいりました。
連客は、同じく三五夜教室のSさん親子と、三五夜店主の黒田氏、それに三五夜の月釜のお手伝いを時々されていて、大森教室の生徒さんでもあるA君の合わせて5人でした。

今日の茶室開きの茶事を、亭主のKさんがお一人でもてなされました。

ここで、簡単にkさんのお宅の説明をさせて頂きますと、
そのお宅は、東大寺転害門のすぐ近くにある元は築年数がわからないくらい古い民家でありました。
駅からは少し遠いものの、耳をすませれば東大寺の鐘も聞こえるくらいのところで周囲は古い町家ばかりでとても静かで環境は抜群に良く、茶の湯をやるのに、打って付けの場所です。
因みに東大寺の鐘は、別名「奈良太郎」と言われ、南都奈良八景の一つに数えられるくらい美しい音色であります。

以前からお茶室を持つ事を望んでおられたKさんは、その古民家購入され、フルリノベーションされて、素晴らしい数寄屋風の町家にされました。
一階には、広間の茶室、小間風の待合があり、露地も美しく、使い勝手よく作られております。

何より、まだ完成して数ヶ月しか経っていないにもかかわらず、露地の苔の色が見事で、kさんのお手入れがいかに素晴らしいかが良くわかります。

今日は生憎の雨にて、中立は露地に降りる事は省略し、広間の縁側から雨滴に輝く露地を拝見しておりました。

お料理は、Kさん御贔屓の料亭の松花堂をご用意頂きましたが、お椀の海老真蒸はkさんのお手作り。メチャ美味しい^_^!
普段のお稽古もしっかりなさるKさんではありますが、お料理もこれだけお出来になられ、びっくり致しました。

茶事は、私の茶事にて客のご経験はあるものの、慣れない亭主、それも1人亭主で完璧にお出来になり また、お道具もキチンと筋の通った素晴らしい物を沢山お使い下さり、眼福の極みでありました。

茶の湯の究極の楽しみは茶事にあると言われますが、今日は久々に良い茶事に呼ばれました。

私の「連休」はこの1日だけでしたが、本当に10日分の楽しみを味わったように思います。

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2022年04月07日

竹の花入と旅箪笥

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今日の奈良市内は最高気温24度と言うまさに猛春(もうしゅん)の中、大森教室では朝からゆるゆるとお稽古をしておりました。
平日の朝からのお稽古は、世間の雑音も無く時より聴こえてくるのは鳥の鳴き声と、風にそよぐ葉っぱの音くらいで、本当にゆったりとして贅沢な時間であります。

このクラスは、だいたい朝9時前から初めてお昼くらいには終わります。

炉でのお稽古も今月で最後でありますし、来月から来たる風炉の点前では、初心者の方達にもそろそろお濃茶をやって貰うべく「割稽古」をやって頂きました。
点前座では他の方の点前も同時進行しておりましたので、割稽古の指導はベテランの生徒さんにも手伝って貰います。
この事により、ベテランの生徒さんも、「教え方」のお稽古になります。
なので、私は割稽古そのものより、ベテランの生徒さんの教え方も気をつけ見るようにしております。

4月に入りどのクラスでも旅箪笥を用いております。
当ブログでかなり以前にお話しをしたと思いますが、旅箪笥は、桃山時代の豊臣秀吉による「関東攻め」の時に戦地に同行した利休さんの好みによる。との一説があります。

「関東攻め」とは、当時関東を治めていた北条氏を滅ぼす為の戦の事です。

北条氏と言えば、只今NHK大河ドラマで放送中の「鎌倉殿の13人」に出てくる中心的な役割の一族であります。

戦後時代に関東を治めた北条氏は北条宗雲により台頭してまいりますが、はるかその祖先は、あの鎌倉幕府の北条氏だそうです。

さて、旅箪笥と同様に、関東攻めの時に利休が好んだのが、「竹の花入」と言われております。

陣中で花入の代わりに、俄かに竹を切り花入に見立てたのが始まりとか。

しかし、そのような粗末な花入は、秀吉は良しとせず庭に投げつけたそうで、その時に付いたひび割れさえも 利休は、美しい。と愛でて拾いあげて使ったそうです。

そんな話しも、お稽古の肴の一つに。と思い、今日は旅箪笥と竹花入の共演としました。

花は、絞り乙女椿と、枝物は小手毬の未だ硬い蕾に致しました。

残りあと一ヵ月の炉をしっかり満喫したいと思っております。

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2022年04月06日

茶人の暮らし

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あっと言う間に4月になりました。
毎月第一週目は、火、金、日の3日間、サロン三五夜でのプレミアム茶道教室と言うクラスがあるので、通常の稽古も合わさり 稽古尽くしでバタバタしております。

2週目に入ると少し落ち着くいてまいります。

私のように、趣味を職業にしている者は、幸せではありますが、実は、何処までが仕事で何処からが趣味か なかなかその境界線が曖昧であります。

そういった暮らしの中で、最近 自分の中での「お茶」は、仕事とか趣味とかの色付けでは無く、自分自身が「茶人」であり、「お茶」そのものが、自分のライフワークであると考えております。

先生としてのお茶の稽古はほんの一部分で、
稽古以外のお茶。即ち お茶会に行ったり、道具を見に行ったり、庭の木や苔の手入れ、灰や道具の手入れ、自身の技や知識を磨くための稽古や勉強。茶友との交流。
それらは全て「お茶」と大きなくくりになっています。

4月に入りまして、世間では新年度などと申しまして、学校、行政なども新たな年度を迎えます。
私達茶人は1年を通してのざまざまな事の繰り返しではありますが、
新年度に臨み、茶人としての弛まぬ生活を続け、平常心でいる事を心掛けたいと思います。

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2022年03月26日

旅箪笥

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今年も昨年と同じく例年よりも早く桜の開花が始まっております。

桜の開花に喜んでおりましたら、本日は生憎の春雨。
まあ、この雨は「花散らし」にまでは至らぬと思いますので、雨が上がりましたら来週にでもお花見に出かけたいと思っております。

今日は、朝からお稽古の日で、朝のクラスは10時〜13時くらいまで。
午後のクラスは15時〜19時までやっておりました。

朝のクラスは10時から開始といいましても、茶席の設えや炭火の熾し方、炉に釜をかける。など茶席の準備の仕方を学びたい方は、開始の1時間前から来ても良い事になっておりますので、早い方は9時に来られる方もいらっしゃいます。
よって、それまでに、露地とトイレの掃除を済ませておきますので、私はだいたいどのクラスの時も、朝は開始時間の2〜3時間前には教室でなんやかんややっております。

今朝も8時前には教室におり、準備しながらスマホを見てましたら、桜の便りをニュースで知り、なんと無く旅箪笥の稽古がしたくなりました。
天気予報では、今日は時間が経つにつれ雨足が強くなるとの事で、まだ雨が本降りになる前に急いで蔵に入り、旅箪笥を出してきました。

私の家の蔵は、母屋の北側に離れて建っておりますが、そこから荷物を出して茶室に運ぶには屋根の無い部分があり、雨だと濡れてしまいます。

で、桜の便りを知り、何故旅箪笥を使いたい気分になったか?と申しますと、
旅箪笥は、もともと戦国時代に豊臣秀吉の関東征伐(北条攻め)に同行した千利休が、兵士の慰安の為に、野戦先で茶を点てる為に用いた道具の一つであります。

その様な由来から、旅箪笥は野趣に富んだ野点の風情。といった印象の持たれる道具であり、実際、観桜茶会などには桜の木の下の野点に使われる事もあります。

よって私も、桜と言えば旅箪笥。といった定型譜な頭から離れません。

生徒さんが来る前に旅箪笥を。と、前回まで使っていた丸卓を急ぎ仕舞い、ついでに、桜の柄の茶碗や、桜蒔絵の茶杓、墨田川の香合なども出しました。

暫くこの取り合わせでお稽古をしてゆく所存でございます。

因みに写真は、昨年の4月旅箪笥の様子で裏甲釜がかかっておりますが、実際は、まだ釣釜がかかっております。^_^!



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