

今の時世、友人と楽しい会食はおろかお酒を飲みに行くのもなかなか難しくなり、私自身も、ここ一年くらい会っていない友人が何人もいます。
ただ、有難い事にお茶の席は、お菓子やお茶を頂く時は殆ど無言で頂き、それ以外の時はマスクをしながら静かにお話しをするだけで、かつ、客同士も対面ではなく並列にさらに左右の間隔も取って座り、広間の場合には、亭主との間隔も2メートルは空いています。
この時期は、気温も高い日もあり、障子も開け広げております。
お茶席は安心である事から、茶友やお弟子さんとの繋がりだけは途絶えず、このコロナ下でもなんとか細々と続いておりますのが、私にとりまして唯一の救いでもあります。
こんな中、我が家の庭には、今年もツルキキョウ(ツルニチソウ)が元気に沢山花を付けております。
ツルキキョウは、茎が蔓のように伸びて地面や石垣に這って、春から初夏にかけて紫や白の花が咲きます。
耐寒、耐陰、耐乾に優れ、少々劣悪な環境にも負けません。
その、ツルキキョウの花言葉は、「生涯の友情」となっております。
先日のお稽古で、背負籠に、このツルキキョウと、コデマリを生けたのですが、
ツルキキョウの花言葉を思いだし、今日はツルキキョウのみを、籠にいれました。
コロナ下でなかなか会えていない悪友達を思い、また、細々ながらお茶は続けて行けている事への感謝を込めて生けました。
因みに、このツルキキョウ、水あげが難しく、夜か早朝に摘むか、蕾の状態で生けて、花入で開花させるのが美しく生けるコツかもしれません。
自然に蔓延る野草ほど総じて水あげが難しいのは、やはり、性分で人間にも少し当てはまるかも知れません^_^!
堂後茶道教室http://www.dogo-sado.jpn.org