正式には、百花春至為誰開(ひゃっか はるにいたり たがためにひらく)
この句は、
春を迎え、どの花も無心に開く(大宇宙の不可思議)。とか、
誰の為にも、春になると全ての花は開く(平等の精神)。とか
色んな深い意味のある「禅語」であります。
茶の湯の世界ではあまり深く難しく考えず、この句は百花の咲き乱れるこの季節に時候の風情として楽しんでおります。
今日は、時折降る「若葉雨」に初夏の気配を感じながら、大森教室にて通常のお稽古をしておりました。
お稽古の日は、毎朝、その日のお花を摘みに庭に降りますが、今朝はまさに「百花開く」と言った感じで拙宅の庭も沢山の花が開いておりました。
久しぶりに、学生時代に蓼科で求めた背負籠(しょいご)の形の掛籠花入に、コデマリ、ツルキキョウを入れてみました。
点前座は、水の温んだ春の海をイメージし、貝殻の脚を持つ ガラスの水指を用意し、寄皆具(よせかいぐ)として「長板諸飾り」に致しました。
長板諸飾りは、飾り付けは美しいものの、「座り火箸に立ち火箸」と申しまして、火箸の扱いが厄介で、点前としてはあまり人気はありません。
炉も最終盤になり、長板諸飾りが出て来て、生徒の皆さんもさぞ面倒であったかもしれませんね^_^!
お菓子は、萬林堂製にて銘は、すみれ
堂後茶道教室http://www.dogo-sado.jpn.org