2023年01月20日

速水滌源居初釜清々しき。その4

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感動のお濃茶席を終えた私達は、ご用意頂いた草履に履き替え 露地に降りました。
次は薄茶席です。

薄茶席は、変形三畳中板の小間と言う事で5人づつに別れます。
私達のグループは10人でしたから、2組に別れ、私達5人は後の組となり、しばし、内腰掛けにて待たせて頂きました。
内腰掛けには、大きな火鉢が置かれ、そのたっぷりの火に指先を温めながら、暖かな早春の日差しを浴びておりました。
そう言えば、まだ1月ではありますが、12月の日差しから比べると確実に日差しの力が増している事を感じます。
やはり、寒中と申しましても、お茶事における「中立」にて露地にでて心静かに次の案内を待つと言う事は、色んな気配を五感で感じる効用があります。

暫くしておりますと、半東役の内弟子さんがご案内に来て下さり、小間へ入りました。

大西先生のご配慮にて薄茶席にては私が正客の英によくしました。

お点前に出てきてくれたのは、なんと、小学生の家元のお嬢ちゃん。
まるで人形さんがお点前しているみたいでとても可愛かったです。
しかし、お点前はキチンと気合いの入った格調のある振る舞いで流石に血筋を感じました。
先代家元が後見でお入りでしたが、先代家元も可愛いお孫さんには終始眉も緩み、その厳しさからは程遠い「お爺ちゃん」ぶりに客一同も微笑んでおりました。

薄茶席が終わりましたら、先の組5人と合流し再びみんなで先程濃茶を頂きました八畳広間に入りました。

いよいよ最終のイベント。
福引 であります。

この福引では、私は幸運にも、短冊が当たりました。
今年は、吉兆間違えなし!

最後に皆さまと集合写真を撮り、帰途につきました。

今回、本当に貴重な経験の機会を与えて下さいました大西先生に感謝致します。
また、速水流のお家元はじめ内弟子さん家族総出で心温まるおもてなしは、勉強になりました。

私自身、昨年12月13日京都事始めに、表千家家元に来庵入門に始まり、年末おさらい会、大福茶、初釜、稽古始め等、年末年始の沢山の行事もこれにて一段落を迎えました。

来週より本当の意味での通常運転と相成ります。

また、変わらぬ日々を市中の山居にて精進を続けたいと存じます。

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posted by 堂後茶道教室 at 20:18| 日記

2023年01月19日

速水滌源居初釜清々しき。その3

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誠にクラッシックな形の懐石料理を頂戴し、素晴らしいお菓子も頂戴し、その場で一旦休息となりました。
手洗いを済ませる方、衣服を正す方もいらっしゃる中 暫く致しますと全員無言のまま着座しておりますと、、、

何とも厳かで、格調高い銅羅の音が、ボーンと低く静かに響いて参りました。

一同椅子から立ち上がり、それぞれの流儀の作法で心静かに平伏し、銅羅の音を最後まで拝聴致します。

私どもの千家流では、銅羅の音は、大小大小中中大。と、7回打たれますが、速水流の場合は何回であったか残念ながら数える事は出来ませんでした。

ただただ、銅羅の音が素晴らしいく聴き入っておりました^_^!

銅羅の音が終わりましたら、一旦椅子に座り戻り、一呼吸の後、正客から順に濃茶席へと移動致します。

濃茶席は、始めお炭点前を拝見した八畳広間です。
廊下伝いに入席致しますと、パチパチと炉の炭火が勢いよく熾っておりまして、釜からは湯気が高く上がっております。

床には、一条忠良卿の懐紙が掛けられ、立派な柳も垂れておりました。
懐紙は、春の日に詠まれた雪解けの水が小川に流れる様子を詠った和歌で、まさに、速水滌源居の「滌」しずく。であり庵号の由来となりし和歌であります。

速水流は、光格天皇、弟宮の聖護院宮に仕え、御所とはご縁の深い御家柄であります。
また、代々の党首は、歴代聖護院門跡より斎号を受けておられます。

一条忠良卿とは、幕末近くの一条家当主で関白も務められまして、
昭憲皇太后さまのお祖父様に当たられます。

厳守なる雰囲気に包まれて、お家元自らの濃茶点前。
正客に出された主茶碗を、次客の私が正客に取り次させて頂きましたら、
正客の大西先生が「私は毎年この主茶碗のお茶を頂いてらいますから、今年始めて来た堂後先生がおがりなさい。」「お家元、よろしいな。」とおっしゃって、お家元も快諾頂き、
なんと私が光栄にも、主茶碗でお濃茶を頂戴致しました。

あったたく、たっぷりと練られた美味しいお濃茶を有り難く頂戴致しました。

お茶碗は、またまたなんと!ノンコウの作。
銘がさざれ石と、これまた有り難い。
ノンコウとは、楽焼三代の名工で私も今までガラス越しにしか拝見した事ございません。

光栄に次ぐ光栄。感動に次ぐ感動。

大西先生本当に有難うございます。

興奮醒めやらぬ中、一旦露地おりまして、暫し外腰掛けにて休憩でございます。

次は、最後の薄茶席。

次号へ続く。

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posted by 堂後茶道教室 at 23:54| 日記

2023年01月17日

速水滌源居初釜清々しき。その2

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お家元宗匠自らの丁寧な炭点前を拝見の後、広間の椅子席に座を移し、次は点心席です。

お炭点前を拝見した8畳敷から点心を頂く広間までは、細長いお邸を廊下伝いに少し玄関に戻ったところにあります。

今回頂きましたのは、点心と言いましても懐石の形態になっておりました。

脚のついた朱塗りの御膳に、懐石と同じように向付、飯椀、汁椀が乗っております。

貝を合わせた形の向付は、弘入の作だそうでとても美味しい鯛のお刺身が盛り付けられておりました。

飯椀は、コロナ対策か、それともお流儀なのかはわかりませんが飯器によるおかわりがなく始めから沢山のごはんがよそられており、そのご飯もお正月だからなのか、小豆飯でした。

汁椀は、白味噌に紅白の生麩に解き辛子。
私どもも、白味噌の汁は作りますが、何故か京都で頂く白味噌はいつも一味違います。
(一味違いう?、、なんか昔のお味噌のコマーシャルみたいですね)(笑)

続いて煮物椀、煮物は、みぞれ汁に柔らかな眞蒸でした。食べた感じ何の眞蒸かわかりませんでした。
後は焼物、風呂ふき大根、八寸と続きます。
八寸では、お家元、先代家元が調子を持ってお出ましになり、銘酒、金箔入りの「加茂鶴」を頂きました。
隣の正客席にお座りの大西先生の盃に金箔な入り、正に吉兆でございます。

その後、香の物、お湯を頂き

お菓子は縁高で出てきました。

実は、このお菓子こそ、
泣く子も黙る、日本一高価な花びら餅
京都川端道喜の花びら餅 であります!
下世話でございますが、この花びら餅、、
たしか、お値段が数年前に1個1,500円と聞いた事があります。
最近は、さらに値上がりしたとかしてないとか。
私も、以前から食べたいと思いながらチャンスに恵まれず、今回、生まれて初めて頂きました。


大西先生曰く、中のお味噌が垂れるから 予め懐紙を2枚重ね四つ折りし、その中に挟んで食べなさい。と。

私は、感動と興奮でドキドキしながら、まず一口かぶり付きました。
すると、中の白味噌が案外垂れずに良い感じで、丁度、クリームパンのクリームのようでした。

お味は、お値段に負けず劣らず、それはそれは美味しゅうございました。^_^!

そんなこんなで、懐石を済ませて、次は後座。

懐石を頂いた席にそのまま留まり、お家元が打たれてる銅羅の音を待ちます。

次号へ続く。

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posted by 堂後茶道教室 at 23:05| 日記
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