2021年04月24日

早や風炉の季節

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お茶室の炉を閉じて風炉に致しますのは、度々申し上げております通り、私どもでは5月初旬の「立夏」を基準としております。

カレンダーを見ますると、大森教室は4月中はお稽古もなく、また、5月の第1週目は毎日何処かの教室でお稽古があり、風炉の用意をするのは天気も良く、時間の余裕もある今日しかない!と思い立ち、朝からやっておりました。

ただたんに、茶室の設えを炉から風炉に変えると申しましても、本当に沢山の仕事があります。

まず灰です。

半年使った炉の灰を全て上げます。
その灰は、「尉」と呼ばれるお点前の炭が灰に変わったものと混ぜて買って、アク抜きしたり、番茶の煮汁で練ったりします。
この作業は、流石に今日はせずに後日に致しますので、炉から上げた灰は桶などに入れておき、暫く蔵の隅にでも置いておきます。

つぎに、すでに手入れ済の風炉の灰を風炉に入れて、それぞれの風炉に則した型に押してゆきます。
この風炉の灰型押だけでも数時間、長い方だと半日はかかります。

風炉には色んな種類があります。

風炉を半年間の風炉のシーズンを1つの風炉で過ごされる先生方もいらっしゃいます^_^!が、正式には春〜夏〜秋と季節の移ろいに合わせるかの様に、風炉も変わります。
私どもの教室も、だいたい3種類くらいの風炉を変えながら使います。

風炉の次は、炭、炭道具、お香、香合の入れ替えです。それらの全てにおいて炉用と風炉用とは異なります。
特に、炭は寸法も違ってきますから決して共用などありえません。

その次は、諸道具の入れ替えです。
茶碗、水指、食籠、柄杓、蓋置など多岐に亘ります。

昼前から始めた茶室の設え変えも、一段落が付いて、時計を見たら午後6時を過ぎて、外が少し暗くなりかけておりました。

ふと考えたのですが、私は、茶室と蔵を一日に数え切れないくらい往復する日が1年に4回あります。
それは、
炉から風炉に変わる時
冬建具から夏建具に変わる時
夏建具から冬建具に変わる時
風炉から炉に変わる時
です。

しかし、年々歳々同じ事の繰り返しながら、季節の変わりを、汗だくになりながらも身体で感じられるのは、茶人の楽しみかも知れません。

灰の一匙、炭の一つですら、茶人にとり大切な財産である事を知らされます。
有難い事であります。

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posted by 堂後茶道教室 at 23:57| 日記
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