2021年10月19日

中置もたけなわ!

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土曜日、日曜日と、2日間に亘り茶通箱の研究会をし、本日の月曜日は大森教室で通常のお稽古をしておりました。

研究会の科目であった茶通箱は、点前に棚が必要な為風炉は常据え(じょうずえ)と言って、通常の位置(勝手付より畳7目〜9目)においておりましたが、本日の通常稽古では、やはり今の季節にしか出来ない「中置」に風炉を据えて致しました。

中置については、殆どの方はご存知の事だと思いますが、万一 ご存知で無い方のために簡単に説明致しますと、、、

秋も深まり、そろそろ火の気が恋しくなって来た頃 少しでもお客様の近くに風炉を持って行きたい気持ちの表れとして、風炉を畳の真ん中に置いてお点前をする事を、中置(なかおき)と言います。
水指は、客から遠ざけ風炉よりも勝手付に置き、また風炉が畳の中心にあるものだから風炉の左右の畳の余白も狭く、水指は細水指(ほそみずさし)と言って細い物を使います。

余談で有りますが、千家の家元などは細水指を海でタコを捕まえる時に使用した「蛸壺」に釉薬をかけて焼き直した物を見立て使ったりしております。
中には、フジツボの付いたような物もあり、秋の名残のお茶に相応しい侘びた風情を出しております。

さて、中置の場合、どの様な風炉を用いるかは亭主の裁量で特に決まりはないものの、
10月も後半になりいよいよ秋も深まり朝夕は少しの肌寒さまでも感じられますと、何と言っても炭を沢山焚けて、大振りな釜も据える事ができる、鉄の道安風炉がとても似つかわしいように思います。
鉄の道安風炉は、常据えの場合は、「丸灰押切」と言いまして、風炉の灰は丸く抑えておくだけなのですが、中置の場合風炉の灰の形にさえも侘びた風情を出したい事から、「掻き上げ灰」と言いまして、丸灰押切に火箸でわざと線を掻きます。

私どもは、この掻き上げ灰を見ると いよいよ風炉のお仕舞いか。と、しんみり致します。

特に、昨日あたりから気温が一気に下がり平年並の秋にもどりました。

まさに、中置もたけなわ。中置日和。

もう半月も経てば茶室も炉にかわり様相がまたガラリと変化致します。

茶室を炉にするのは通常立冬(だいたい11月3日頃)が一般的ですが、千家流の場合、「柚子の実が黄色くなれば」と言うのもあります。

我が家の自慢の柚子も今年も沢山実がなっている場合なは、なかなか黄色くなってくれません。

柚子の黄ばみが待ち遠しく思います。
また、夏の間仮死状態であった苔も息を吹き返してきました。(世間では、秋苔)などと言う方もいらっしゃるようです。

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posted by 堂後茶道教室 at 00:01| 日記
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