泊まり慣れたホテルであるし、昨夜の疲れもあってか久しぶりにゆっくり熟睡出来たように思いました。
朝目が覚めるやいなやベッドの枕元にある自動カーテンのボタンを押し、内、外のカーテンを全開に開きますと、曇った空模様で日差しは無いものの、いつもと違う風景を目にし、ここへ来てやっと上京した実感が湧いてきました。
旅行の度にいつも思うのですが、私が本当に旅の実感を得るのは、その地で初めての朝を迎えた時であります。
本来なら、帝国ホテルの醍醐味であります朝食バイキングを楽しむ所でありますが、コロナ禍にて未だビュッフェ形式の朝食は再開されず、
2日目の朝は、ホテル内1階にありますカジュアルレストラン
パークサイドダイナーで定番の朝食セットを頂きました。
パークサイドブレックファーストと称するセットでありましたが、流石にパンもオムレツも、帝国ホテルならではの高いクゥオリティーで満足致しました。
東京2日目は、生憎の月曜日。
月曜日と言えば、美術館関係の殆どは休館と決まっております。
しかし、その事を逆手にとり、
今まで行きたい、行きたいと表千家ながら行った今年が無かった赤坂迎賓館の見学に行きました。
見学には予め、ウェブでの予約が必要かです。
朝食後、日比谷から地下鉄を乗り継いて、四ツ谷駅に到着しました。
予約の時間までまだあるので、まず付近を散策致しました。
四ツ谷は、その地名だけに、かなり起伏の激しい所で、大変面白い地形でありましたが、道端にも色んな植物があり、東京らしからぬ雰囲気すらありました。
少し前に迎賓館に入り、署名欄に住所、名前を記入したら、さながら国際線の飛行機に搭乗する時のようなボディチェックを受けました。
やはり、国の大切は迎賓館だけに、そこを見学させて頂くのは大変です。
しかし、係の職員の方や、守衛さん、ボランティアガイドの方々が皆さまとても親切で、気持ち良く見学出来ました。
本館を見て、それから和風別館み見て、最後に茶室棟にも案内されて、茶室も拝見出来ました。
迎賓館の見学を済ませまして、銀座に移動し呉服など多少物色致しまして^_^!
夕食は、新宿東口にあります、茶懐石の料亭
柿伝に行きました。
柿伝は、お茶の世界では有名な料亭で、9階は、3つの茶室と露地
8階には椅子席、地下2階にはギャラリーもありお茶に関わりのある作家の展示もされております。
私がこの柿伝に特別な思いがあるのは、私の師匠が、当時(昭和の終わり頃)お茶事の神様とまで世間で表された、数江瓢念子先生の茶事の弟子弟子ありまして、数江先生の茶事の口座が柿伝で行われていま事によります。
先生は毎月、数江先生の茶事を習っては、その都度同じような茶事を奈良で開き、私どもに教えて下さいました。
その回数たるや、数十回に及びます。
私が今日、お茶事を開く事が出来ますのも、そのおかげであります。
先生が亡くなってからも、私は時々柿伝に食事に行きます。
9階には、表千家残月亭写、十畳の間、即中斎好みの三畳飯台目の一与庵。の3つの茶室があります。
今回は、今まで入った事の無い、十畳の間に案内して下さいました。
十畳の時は、広さ9尺もある大きな床に、兼中斎宗匠の横物、「薫風自南来」がかかり、掛花入には、令法などの季節の花が入り、一般の日本料理店とは違い、本当に茶人の目を楽しませてくれます。
お料理は、言うまでも無く初夏の風情たっぷりのお料理であります。
味付けは、やはり茶懐石の店らしく、薄味でいて、昆布が少し強めの出汁がキチンと効いておりました。
茶の湯のゾウケイの浅い料亭の料理は、やたらカツオが強く、一口目は、美味しい。と感じますが、例えば煮物椀の出しなどは、途中で飽きてしまい、最後の方は美味しくありません。
しかしその点は、柿伝さんは大丈夫!
最後の最後までどのお料理も美味しく頂戴できます。
また、驚きましたのは、最後に領収書をお願いしましたら、いつも予約は、堂後 と名字だけか、堂後雅昭と本名でしているのに、
領収書の宛名が、堂後宗邑となっておりました。
時々しか利用していないのに、宗名をキチンと把握されており、感激致しました。
食後は、せっかくの新宿界隈でございましたので、場を変え、多少のお酒を頂き、遅遅に小雨降る新宿を後にホテルに帰りました。
明日は、今回の旅行の二番目に楽しみにしていたイベントが待っております!
そのお話は、その4でしたいと思いますが、
明日は、奈良のサロン三五夜にて、「ホトトギスの茶事」と称して、初風炉の茶事を致します。
きっと明日の茶事も数江おお先生の魂の少しは受け継いだ茶事になれば。と願っております。
ホトトギスの茶事のお話もいつかさせて頂きます。
と言う事で、明日に備えて早寝致しますので、
東京茶の湯の旅その4は、またのお楽しみにて、
今宵はこの辺りでお仕舞いに致します。
堂後茶道教室http://www.dogo-sado.jpn.org
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