2022年08月02日

8月になりました。

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今年の夏は、梅雨明けが2回あったような不思議な夏です。
一回目の梅雨明けのあった7月初めの頃も「土用」を思わせるよう厳しい暑さに見舞われましたが、その後戻り梅雨があり8月に入りまたまた体温より暑い日々が続く毎日でございます。

この様な中にありまして、先日 サロン三五夜で行いました「暑気払いの茶会」(7月の月釜)の道具の中から、少しでも皆様に涼をお届け出来れば。と、当日使いました棗(薄茶器)をご紹介致します。

甲には、即中斎(表千家13代)により「明光」と書かれ、それがこの棗の銘にもなっております。
明光とは、明光浦の意味でありまして、
明光浦(あかのうら)は、現在の和歌浦(わかのうら)の事であります。
1,000年以上昔は、和歌浦は現在のようでは無く、葦の生える広く浅い干潟のような場所であったそうです。
現在でも和歌浦は、風光明媚な場所でその名ら知られておりますが、
当時はまた違った美しさを持っていたのでしょう。
奈良時代、大仏開眼でお馴染みの
聖武天皇さまが、その風光明媚な和歌浦へ行幸された折、伴の山部赤人が
若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ
葦辺をさして 鶴(たづ)鳴き渡る
と歌を詠みました。

また、
聖武天皇さまが、朝の光の差し込む潟が特に美しい。と感じられ、「明光浦」(あかのうら)とお名付けになられました。

この棗、蓋裏には銀溜塗の上に葦や流水の蒔絵も施され、まさにその昔の明光浦の景色となっております。

蓋裏の「覚」の字の書き付けも即中斎で、即中斎が家元襲名以前のごく短い期間の書き付けであります。
私どもは、この書き付けを「覚二郎判」とか「覚判」などと呼び珍重しております。

即中斎は兄の死去に伴い急遽家元後嗣になった方で、代々若宗匠が名乗る「宗員」になられていません。


さて、連日の殺人的とも思われます猛暑に耐えかねまして、私は昨日、悪友と瀬戸内の海にジェットスキーをしておりました。
最後の写真は、昨日瀬戸内海で撮影したもので、残念ながら「和歌浦」でなございません^_^!

今日から、三五夜プレミアム教室、大森教室と6日間連続でお稽古が始まります。

暑い最中、それでもお稽古に来て下さる生徒さんに少しでもお稽古の間だけは、茶室の外を忘れて頂くように工夫しながら、夏のお茶もしっかりお稽古して頂きたいと思います。

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posted by 堂後茶道教室 at 12:18| 日記
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