茶事とは、亭主が客に食事(懐石)を出し、客の前で炭をあらため、お濃茶を出し、薄茶も出します。
言わば、茶事はお茶のフルコース。
それに対して、そのフルコースを部分的に省略し、簡略化したものが、茶会と申します。
なので茶会には、食事無しでお濃茶と薄茶が出るものや、食事は出るものの、懐石とまでは言われない簡単な「点心」と呼ばれるものとお茶が出るもの、
さらに最も省略型でかつ、1番多く見られる 薄茶のみのものなど、様々でであります。
一昔前は、たとえ薄茶のみの茶会と言えども茶会を催し事は、いろんな意味で相当ハードルが高く先生方は別として、普通の稽古人はなかなかお茶会など開くことは難しいとされていました。
最近は、ほんとうに気軽にあちらこちらで個人でお茶会が開かれ、とてもフラットな時代になりました。
また、そのおかげでお茶そのものが身近になり、お茶を習っておられない一般の方も気軽に参加出来るお茶会なども増えて楽しい時代が到来しつつあります。
しかし茶事やお茶会が増えてきて、起こりうつ問題も有ります。
それは、「お茶会に招く、招かれる問題」です。
〇〇さんのお宅のお茶会で、Aさんは招かれたのに、Bさんには声が掛かっていない。
cさんは招かれけど、行きたく無いのに招かれて断る術がなく有難迷惑している、、、
など、面倒くさい人間模様を醸し出しているのも最近の茶事、お茶会事情にあります。
招く側も招かれる側も、今後の人間関係を円滑にして行きたいのは、皆同じです。
そこで、そんな問題を少なくするには、お茶会は公募制にし、会費制にし、かつ会費の額をキチンと決める事です。
お茶会もやり出した時は、同じ社中やお友達に声をかけてやり出しても、
やがて、「原子」は尽きてきます。
そうすると、次は知り合いの知り合い、さほど親しく無い方にまで声をかけて行きます。
すると、前者の様な面倒くさい事になるのです。
茶会も初めてのうちは身内を呼んでするのもよろしいが、回数を重ねたら、客は、SNSなどを使って公募制にし、キチンとした会費の額を提示すべきであります。
そうすれば、本当に行きたい人のみが公平に行く機会が与えられます。
度々申しますように、最近は京都はじめ、本当に彼方此方で「月釜」と称して定期的なお茶会も沢山開かれて、本当に楽しい事ですが、
お茶会は一つ間違えると、その後の人間関係にも影響を与えるので、慎重に考えなくてはなりません。
堂後茶道教室http://www.dogo-sado.jpn.org
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