2024年02月13日

早くも春うらら

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先日東京では久しぶりに大雪が降ったなどと、ニュースで言われていましたが、本日は朝から気温が上がりまして、早くも春うららの陽気に包まれております。

我が家には苗木を入れたら16本の椿がありますが、それらの椿の中で最も最後に咲くアンカーの椿である「絞り乙女椿」が早くも一輪咲いてきるのを見つけました。

陽気に誘われた訳じゃないのですが、お昼から庭の掃除をしておりますと、例年よりも苔の生育が良く、おそらく一ヵ月くらい早く成長しているかのようです。

我が家の苔は、少しずつ山から採取して庭に貼り付けてております。
以前、このブログにてもお話ししましたが、その山は、丁度、春日山の裏手くらいに当たりまして、私の家からはバイクで20分間ほどのところです。
自家用の果樹園でもしようと、父が40年程昔に地元の農家の方から譲って頂いた土地なのですが、最近は果樹は殆ど放ったらかしで、苔の採取の為だけの土地になってしまいました^_^!

苔と言いましても、沢山の種類があります。

どの種類の苔が私の庭の環境に合うかどうかは実際に貼り付けてみないとわかりません。

山に自生している何種類かの苔を自宅に持って帰りましたが、結局、定着してくれたのは、最もオーソドックスとされる「這い苔」(ハイゴケ)だけでした。

しかしこのハイゴケも、山に付いているバクテリアと、私の庭の土のバクテリアが合わないので、1年程度で9割は死滅してしまいます。

しかし、ここからが大切で、生き残った1割が頑張って庭で繁殖してくれます。
この苔こそが本物の庭の苔となります。
本物の庭の苔となれば、夏の日照りで一旦死滅したかのように見えても、秋の終わりには少しずつ新しい緑がでて着て、冬の寒さにも負けず春にはまた沢山繁殖を繰り返してくれます。

何故か、茶人は苔を愛します。

多分、苔の美しさは、茶の湯の「侘び寂び」の美意識の一つなのかも知れません。

茶の湯において、門から茶席までに通る庭を「露地」と言います。
露地の「露」とは、「あきらか」とも読みます。
すなわち、露地を一歩一歩進むにつれて、心を清め、心を「あきらか」にするところと心得ます。

露地の歩みは、「亘り六部に景色四部」と利休さんが言われたそうです。

景色四部の中に、却下の苔に目をやることを
本日の春うららの陽気が教えてくれたかと思います。

お稽古に来て下さる生徒さんも却下を看て下さったら少しでも心が洗われますよう、手入れを続けたいと思います。

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posted by 堂後茶道教室 at 14:17| 日記

2024年02月05日

白湯ブーム

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今日のブログのタイトルは「白湯」ブームです。
「茶の湯」ブームの間違えではありません。^_^!
最近、若者の間に白湯を飲む事がブームになっているのをご存知ですか?

なぜ、白湯がブームなのか色々と調べてみたら、最近の研究で 白湯を飲んで内臓の温度が1℃上がると、免疫力が30%も増加する。などと研究結果を発表した機関もあるそうです。

白湯は何となく健康に良さそうな感じしますからね。

ところで、茶道の中にも、私ども千家流には「白湯所望」と言う作法があります。

これは、薄茶点前の中で行われるものなのですが、お茶では無く白湯を頂きたい時に、客の側から亭主に向かって「白湯を頂戴したく思います」と申し出ます。
この所望のタイミングは、とくに定めはありませんが、大抵、茶碗をすすぎその後茶巾で茶碗を拭き終えたくらいが丁度良いように思い出ます。

客より所望を受けた亭主は、茶巾で拭き清めた茶碗にいま一度湯を入れてもう一回すすぎます。
(これは、茶碗に付いている茶巾の残り香を落とす為です。)

すすいだ後はその湯を建水にあけ、茶巾で茶碗を拭かず さらにまた湯を茶碗に注ぎます。
この時の湯の量は、通常の薄茶の時の湯の量よりも少なめにします。

湯の入った茶碗は、通常のお茶を出すよう回して客付に出します。

白湯を頂く客の作法も、薄茶と同じです。

この様な、「白湯所望」の作法は古くよりあるのですが最近ではあまり一般的にら見られません。

この白湯ブームにあやかりまして、久しぶりに白湯所望もやってみたいと思います。

因みに、茶の湯の釜でじっくり沸かされたお湯は、釜の鉄分もあり、まろやかで甘みのある大変美味しいお湯であります。

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2024年02月01日

東京でお茶事

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1月29日〜30日、1泊2日で東京へ行ってきました。
今回の上京の目的は、東京府中市にある「龍生軒」でのお茶事に招待を受けたからであります。

「龍生軒」とは、東京府中市、府中駅のすぐ近くにある茶室で、20年ほど前に建てられました。
鉄筋コンクリートの建物の中に、原叟床の四畳の小間、八畳の表千家松風楼の写し、五畳の待合の小座敷、立礼席などかあり、かつ室内のツクバイ、室内露地もあります。
また、建物外に正式な露地も備わっております。
設計は、私達の業界ではあまりにも有名な中村昌生(なかむらまさお)先生(1927〜2018)で、龍生軒は、最晩年の作品と言えます。
因みに、中村先生の代表作は、新宿御苑の楽羽亭、名古屋白鳥公園の清羽亭、大阪中之島香雪美術館の中之島玄庵 などです。

その龍生軒を使って月釜や茶事を始め色々な茶道の活動をされている江上大輔様からこの度茶事のご案内を頂戴しました。

江上様のお流儀は、「肥後古流」と言いまして、江戸初期より熊本藩で細川家茶道役が伝承されている流派で利休から変わらない古式の茶の湯を守っておられます。

その珍しい流派の若手のホープで、東京で活躍されている江上様ですから、私も身が引き締まる思いでお伺いさせて頂きました。

肥後古流は、「利休から変わらずの古式」と言いましても、流石に細川家の武家の茶で、私どもの千家流の現在の型とは違、本当に勉強させて頂く点が沢山ありました。

私自身も茶事は、何度もさせて頂いておりますが、今回の茶事の経験でさらに新たな発見を沢山致しました。


これからも、出来るだけ他流や、活躍されているお茶人さんの茶事にお邪魔をし、自身の茶事のスキルをアップして行きたいと思います。

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2024年01月19日

忘年おさらい会の様子(回想録)

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あっと言う間に、一月も半分以上過ぎてしまいました。古来より1月15日を小正月(こしょうがつ)と申しまして、この小正月を過ぎますと門松や締め縄飾りなどをはずし、お正月ムードとはいよいよお別れです。
私ども、ならまち界隈では、昔、小正月にはずした締め縄飾りなどを、若草山の麓に持って行き燃やしておりました。これを「大とんど」と呼んでおりました。
また、その日は若草山の「山焼き」も行われており成人の日とも重なり、町はちょっとした賑わいをとりもどし、まさに小さな正月でありました。昨今では山焼きも、1月の下旬に行われるようになりました。

さて、堂後茶道教室も通常運転になっておりますが、昨年末に行いました「年末おさらい会」の様子を、当ブログにても回想録的にご紹介したいと思います。

「年末おさらい会」は、当教室が始まってからずっと行っております定例行事でありますが、その内容はその内容は毎年多少異なります。

昨年のおさらい会は、12月28日、29日の2日間に亘り行いまして、さらに各日とも、お昼のクラスと夜のクラスに分けまして、合計4つのクラスになりました。

今年は、薄茶は、七事式の内から「数茶」をしてみんなで頂きました。

その後、点心として、「うずみ豆腐」と八寸とし、クラスによっては、「千鳥の盃」のお稽古を致しました。
最近は、ノンアルコールの日本酒も市販されており助かります。
勿論、お酒を飲んでも大丈夫方には本物のお酒も沢山用意しております。

因みに「うずみ豆腐」とは、厚さ1.5cm程度に切り、敷き昆布の湯の中で温めた絹ごし豆腐をお椀に取り、その豆腐が隠れるくらいまで炊き立てのご飯で埋み、豆腐がちょうど浸かるくらいまで熱々の白味噌の汁を張ります。
最後に口取をご飯の上に載せたら完成です。
うずみ豆腐の場合、お椀は大きり方が良く、私は飯碗を使います。
また、素朴な料理ゆえに繊細な味付けが大切です。出汁にも、使う味噌や豆腐やご飯も最高の素材が要求されます。

八寸の後は、お蕎麦で締めました。

点心の後は、お濃茶です。
お濃茶もどのお点前にするから、そのクラスの顔ぶれにより変えました。
普通の濃茶点前や、茶通箱、唐物 と様々でした。

場も温まりましたら、みんなで今年1年を振り返って、それに当てはまる漢字を一字言い合う事を致します。
私は、昨年1年を振り返り思い浮かんだ漢字一字は、「茶」であります。

今更ながらに、茶とは、、、
と思う方もいらっしゃいますが、コロナも5類に引き下げられ、茶道も本格的に動きましたのが、まさに、この2023年(平成5年)でありました。

コロナ前までは、お茶のお稽古や茶事や茶会は当たり前のように普通に楽しんでおりましたが、
コロナ禍で、その有難さを身に染みて感じました。
そして、コロナの明けた昨年は、これまでの事を踏まえ、今までにまして真剣に充実した茶の湯に向き合いました。

ですから、私にとって昨年の漢字一字は、「茶」以外には考えつきませんでした。

さてさて、例年の事でございますが、この忘年おさらい会も、最終日の最終クラスは、「後段」と称して、最後に残り物の食材とお酒を集めましてちょっとした宴会を水屋で行います。
また、この「後段」の為にと、お酒と食べ物を差し入れしてくれます生徒さんもいます。

「後段」とは正式には、薄茶の後で座を改めて酒宴を設ける茶事の事を言います。

私どもの後段の終わる時間は年によりまちまちですが、昨年末の後段は、23時くらいに終わりまして、まあまあ上品なところでございました(o^^o)

そんなこんなで、堂後茶道教室は、大世帯ではありますが、皆さん楽しく仲良くやっておられます。本当に有難く思っております。

今年の1年は、どんな漢字一字になるからわかりませんが、公私共に全力で頑張って行きたいと思います。

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posted by 堂後茶道教室 at 17:36| 日記

2024年01月12日

新年おめでとうございます

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新年おめでとうございます。と、申しましても本日はすでに1月の12日でございます。

数年前にインスタグラムをはじめましてから、このブログの更新を殆どする事がなく、前の投稿は昨年の5月3日であり、半年以上間隔が空いてしまいました。(*^^*)

とりあえず、堂後茶道教室のホームページのトップ画面だけは毎月、その月の設えを変えております。

インスタグラムをされていない方は、ブログが更新されていない事でご心配をおかけしていたかもしれません。

私の茶道生活は、以前にもまして忙しくさせて頂いております。

高御門教室を閉めて、大森教室に集中してから丸2年経ちましたが、大森教室だけでも以前よりもお稽古の日が増えまして、さらに、出稽古しておりますサロン三五夜さんのプレミアム教室も定員が増えて賑やかなに楽しくやっております。
また、サロン三五夜さんに於いて、昨年は8回ほど茶事をやらせて頂きました。

茶事につきましては、毎回インスタグラムにも上げておりますが、当ブログでもご紹介したいと思っております。

さて、例年通り、年末年始と色んな行事に追われておりましたが、昨日の11日(木)大森教室でもやっと通常のお稽古となりました。

毎年、「命がけ?笑」で社中の、A本くんが立派な柳を採ってきてくれておりますが、かれこりその柳も今年で10年以上続いております。
今年の柳は例年に無く長く立派でありまして、先日初釜で使いましたが、今しばらく大森教室の床に生けておこうと思います。

お稽古場の床は、兼中斎宗匠の懐紙で
万歳緑ケ亀(ばんざい りょくもうの かめ)であります。
石山切(いしやまぎれ)と言う紙であります。
今年は、NHK大河ドラマで、紫式部が主人公なので丁度良かったと思います。

鶴と亀は一双で使いたいので、軸に亀がありましたので、苦肉の策で、お菓子を鶴を表した饅頭にしました。
萬林堂の製にて、銘は「丹頂」でございます。

一月の事とて、棚は紹鷗棚、炭斗も炭台を用いて厳かにやりたいと思います。

こんな感じで、堂後茶道教室、2024年令和6年もスタート致しました。

それから、一つお知らせでございますが、私
6歳から祖母の薫陶にて茶を頂きはじめ
昨年10月に56歳を迎えまして、今年はめでたく茶歴50周年のお茶会をサロン三五夜にて、3月23日、24日、25日の3日させて頂きます。
内容は、お濃茶と薄茶で、私の50年の茶道生活の歩みの思い出の道具でやりたいと思っております。
もし、ご興味のある方は、サロン三五夜さんに直接お申し込み下さい。

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posted by 堂後茶道教室 at 22:23| 日記
大森教室

〒630-8131奈良市大森町10-1

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電話: 0742-31-3058

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